2013年12月29日

No.12 なかなP 「Canon A-1」

本来なら最初に出なければいけない管理人の記事が最後になってしまいました。
そんなわけで最後は「Canon A-1」です。

私がカメラを趣味にしたのは、主に城跡を巡って撮影するのが趣味だった父親の影響でした。
その父親がメイン機材として使っていたのがこのCanon A-1。

私が最初に買った一眼レフはCanon AE-1だったのですが、このA-1はその上位機種にあたります。
現在で言うところのEOS 5DシリーズやEOS 7Dに近い位置づけのいわゆる「ハイアマ機」でした。

AE-1自体もエポックメイキングなカメラでいいカメラだったのですが、
やはり上位機種であり登場が2年新しいA-1というのは、憧れの存在でありました。

シャッター速度優先AEとマニュアルだけのAE-1にはなかった絞り優先AEとプログラムAE。
電子化によって高機能ながらもコンパクトで締まったブラックボディーに脱着式のパームグリップ。
人差し指で操作でき、しかも露出モードシャッタースピードと絞りの選択が切り替わるマルチダイアル。
7セグメントLEDによるシャッター速度・絞り値のファインダー内の表示。
そして、装着することにより秒間5コマの連写速度を叩き出す縦位置シャッターボタン付きのモータードライブMA。

それらのAE-1との違いの全てがカッコ良かった。

「カメラロボット」「メカニズムはロマンスだ。」
まさにこれらのキャッチコピーそのものの魅力は私の心をガッチリと掴んだわけです。

A-1の後継機のT-90では、マルチダイアルが電子ダイアルに進化して今に至るまでのCanonの操作系の基礎になるわけですが、その一歩手前のメカニカルからデジタルへと移行していく途中だった故にメカニカルとデジタルの両方の魅力を兼ね備える事が出来たのがA-1の魅力なのではないでしょうか。


ちなみにそんな憧れのA-1、就職後にAE-1を壊したのを機に中古で購入しました。
10数年経って手に入れたA-1はやはりカッコいいカメラでした。

Canon A-1
写真はデジカメへの移行で引退し手元に来た父親のA-1と一緒に。



真美 CanonA-1.jpg
Illust:なかな
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2013年11月25日

No.11 tahiriP 「PowerShot G9」

PowerShot G9


 PowerShotG9というカメラがある。
 キヤノンが2007年にリリースした、コンパクトデジタルカメラのフラグシップモデルだ。
 そして、僕が始めて手にとったカメラでもある。

 僕がカメラを買った理由は、屋久島に旅行に行ったからである。
 とはいえ屋久島に行くために「あーそういやこの思い出保存しなきゃなー。何がいいなー。おっなんだこのパワーショットG9って。1/1.7型CCD 総画素数約1240万画素、さらにISO80からスタートで、実用感度400、そしてモニターは三型。もうこれは買うっきゃないね、トム!」とかなんとかほざいて買ったわけではない。当時の僕はそこまでカメラに興味が持てず、旅行に行くといっても「すべては記憶の中だ。今はそれでいいのさジョン」とかそんなこと言う痛い子だったの。
 では、屋久島に行ってでっかい木に感動してそれを写真に収めていないなんてもったいない、とかそういった理由かというとそうでもない。いや、それも理由の一端ではあるのだが。
 じゃあ一体何が理由なんだよボブ!
 それは、屋久島でアシスタントをやらされたことにある。
 一緒に屋久島に行った友人がペンタックスのK10をもっており、それでひたすら楽しそうにパシャパシャ撮るのだ。山道なんかを延々と歩いてるとき、何故か僕はそいつの三脚を持って歩いていたのである。延々と。延々と。忘れがたい。
「何故僕がこんな責め苦を負っているのに、こいつはこんなに楽しそうなのか。死ね、オブラートに包まれて死ね」
 これが僕がカメラを買った理由である。

 さて、そんな不純な理由でカメラ道に入ってしまった僕が選んだのが、このG9であったわけだ。
 とはいえ、最初にカメラを買うとなったときに、何を買うべきか相当悩んだ。「いきなり一眼ってのもなあ。クソ高いし。いやでもコンデジを選んだところで、綺麗な写真撮れないんじゃあ……ううん、なんとかならないかい、ジェシー」
 なんとかなった。
 いや、実際のところ、このカメラは中途半端だ。コンデジにしては大きく、値段も高い。もちろんその分性能も高いが、一眼カメラに及ぶところではないし、レンズ交換だって出来ない。
 ないない尽くしだ。
 だが、このカメラには操作する楽しみがあった。
 写真を撮る、という楽しみがあったのだ。

 写真を撮る楽しみ、というと人によって意見が分かれるだろうし、色々なものがあるだろう。
 僕がこのカメラに感じたそれは「設定を変えることで写真の出来が変わる」という当たり前のことだ。当たり前のことだとわかってはいたけど、思っていた以上の面白さがあったのだ。
 体感する、ということ。写真を撮る楽しみ。このカメラはそれを強く味わわせてくれた。
 その理由は、背面、モニターの横にある円状の操作リングにある。


PowerShot G9背面


 この画像の右の部分だ。ここをぐりぐりと弄ることでF値やらシャッタースピードやらの設定を弄ることができる。そして、その弄った結果を横のモニターで見ながらまた弄って写真を撮れるという寸法だ。
 それはそれは楽しかった。
 このリングのおかげで、僕は見事カメラ沼に嵌ってしまったのだ。

 もちろん先に述べたように中途半端なカメラであるのは間違いないので、数ヵ月後、一眼レフを買った。Canon EOS30D。もちろんこのぐりぐりがついている。
 時を経て、今僕が使ってるのはPENTAX K5Us。
 やっべーよマジでローパスレスフィルターマジ綺麗。ていうかレンズ安すぎひゃっほー! という感じではあるのだが、今でもたまにこのぐりぐりが懐かしくなる。
 なんでもないような、ただのUIなのだが、それもまた楽しさの一つなのだ。だからなんとかなりませんかね、ペンタックスさん。お願いします、なんでもしますから。



響_PowerShotG9
Illust:なかな


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2013年04月29日

No.10 蜂(´-`)矢さん 「iPhone 4S」

iPhone4s.jpg

「携帯電話のカメラ? ハハッ! とか思ってませんか?」
私は思ってますね。ええ。

「カメラ持ち歩いてますか? 常に身に着けてますか?」
まー、GR digitalやContax T3をカバンに入れてたりするぐらいですかね。でも取り出すの面倒くさいし。

「撮った写真をプリントしてしてますか? ネットにアップしてますか?」
ほとんどハードディスクに眠ってるかな。

「一眼レフとか使い始めて写真が下手になったと思いませんか? 高画質なセンサ、高性能レンズに頼りきってませんか?」
うーん・・・

「最後に聞きます、去年最も触ったカメラは何ですか?」
みなまで言うな

というわけでここ最近は人から「お勧めのカメラない?」って聞かれたらこのカメラをお勧めしてます。オヌヌメしてます。
いいカメラです。
単焦点です。明るさいじれません。シャッター音うるさいです。
しかしなかなか解像度も高い。ボケもきれい。寄ることもできる。色作りもよいじゃないか。

主にInstagramというアプリで写真を撮っているのですが、撮ったらネットに捨てる感覚。iPhoneの中には残さない。
出したらもう俺のもんじゃねえよ、好きにしろ、なMAD屋のこんちくしょうな性根。
いいじゃないですか。
それでも撮るときは簡単に撮影できないから、あーでもない、こーでもないと構図とか明るさとか(明るさの中心になりそうな場所を触れてやるのだ)をいろいろ考えて撮ってます。
一眼レフとかだと速写性を求めちゃうので、立ち止まって撮らないんですよね。
iPhoneを持っていると、両足を大地にふんばって被写体とカメラと自分が正対して、これぞ正しく写真を撮っているんだ、と思えてきます。
使ったことないけどビューカメラとか使うとこんな感じなんでしょうかね。

写真が撮れたらなんでもいいや、携帯でいいや、という気持ちもあります。
でも何も考えてないわけじゃなく、考えた末がここにたどり着いたという。
D800を肩からぶらさげててるのにiPhoneメインで写真を撮りまくる日なんてのもあるんです。
D800を持ってるのに、という接続詞は順当じゃないくらい、それほどいいカメラです。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm18924144
動画だって作れちゃうし。


春香 iPhone 4S
Illust:なかな
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2013年03月03日

No.09 ぐうりんだいD 「PENTAX Optio LS465」

Pentax LS465

PではなくDなどと名乗ってる者ですが。

デジカメを買った理由ですが、ずばり「DSの直撮りをしたかったから」です(笑)
一度、765_16Pの動画(sm7745471)を参考に携帯電話で撮ってみたのですが綺麗に撮れなくて、
かといって直撮りの為だけにカメラ買うのもなぁ……などとその時は考えていたのですが。

そうこうしているうちにPと「このカメラ」の連載が始まって
支援動画のColorful PENTAX(sm19566448)を見て

何気なくペンタックスの大百科記事を開いて
関連商品の項目でLS465に出会ったのです。

5000円台で1600万画素、1cmマクロ、 1280×720で約30fpsのHD動画撮影可能。

素人ながら、これはもう買うしかないと思いましたね(笑)

使ってみた結果ですが、DSの撮影に関して言えば「大当たり」でした。
以前携帯で撮った時よりも断然綺麗。
マニュアルフォーカスこそ無いものの、動画撮影開始時にピントが固定される為
撮影ボタンを押してからカメラと被写体の距離を変える事でピントずらしも可能。
問題は、ゲームのやり込みが足りなくて衣装もアクセもあまり揃ってない事ですが……

普通の撮影に関しては……どうなんだろう?
自分は撮影の為に出掛けるといった事はしないので、
室内でブログに載せるフィギュアや玩具の撮影には使ってみたのですが
フラッシュを焚かないと暗い、焚くと余計な影が出来るといった具合で
いまいち上手くいかず、この辺はまだ勉強が必要かなと感じています。



美希_LS465
Illust:なかな
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2013年02月12日

No.08 ねーよwwwP 「Nikon D3」

Pと言えるか微妙な感じの者ですがカメラ語りを。

写真を初めて10年近く経つが、その間35mm版から中版の645〜69と様々なカメラを使っており、
「どのカメラにしよう?」なんて迷いながら本文を書いている。

ニコンF3・S2・ハッセルSWC・マミヤプレスはいいカメラだが自分の撮影ジャンル(蝶の写真)
には不便、初めて買ったF100もあるが・・・・と迷ったあげく蝶の撮影屋として選んだのが
D3である。



Nikon D3



高校卒業までは蝶の採集をやっていたのだが、就職関係で時間が取れなくなり遠出の採集や、
標本の整理が出来なくなり、その不満を解消したのが写真であった。
珍種、美麗種でなくても、身近な種類に新たな発見や美しさを見出す事が出来、
すっかり写真撮影にのめり込んでしまった。

始めはコンデジで撮影していたのだが、だんだん本格的なカメラが欲しくなり
初任給でF100とタムロンの90mmを購入したのは懐かしい思い出である。
当時はベルビア100が常用フィルムで、感度の低さに撮影条件が限られブレの
写真を大量に量産して、月の現像代もそこそこしたと思う。

D3の発売までは一年ほどD2Hを使っていたが、ISO400位までが常用できる感度でそれ、
以降は厳しい感じだったので結局「ここ一番」な撮影はF100にベルビア100で行っていた。

APS-Cサイズセンサー機は広角をそのまま使えないので、あまり使う気になれずD200も
スルーして、そんな中入ったニュースがD3の発表であった。

1200万画素35mm版相当のセンサーに常用ISO6400と自分の求めているものが
すべて詰まったカメラであった。

ネックは60万円という価格であったが「出るかもしれないニコンフルサイズ機貯金」
と冬のボーナスがあったのでそこはクリアー。

予約はせず見かけたら買おうと思っていたが、気づいたらどこも品切れ。
横浜のYカメラで見かけるも、その時手持ちもない上にATMも使えず次の日に「まだ残っているだろうか?」
と朝一に出かけると、棚にあったD3の箱が無いっ!

自分「あの〜D3って在庫ありますか?」

店員「え〜と・・・ああ!キャンセルで一台ありますよ」

自分「くださいっ!」

現金で60万一括で払ってきました・・・・店員さんもびっくりしていましたねw
今思うと恐ろしいことである。
そんな訳で手に入ったD3であるが次の年の春から大活躍であった。

このカメラとの出会いは自分の写真を一変させた。

薄暗いブッシュの中のクロウメモドキで産卵するミヤマカラスシジミはISO3200でも鱗分が
ハッキリ確認出きる位鮮明な写真を撮影出来た。

梅雨の沖縄ではびしょ濡れになりながら蝶を追った、光量も少ない状況でISO2000でも破綻の
ない画質で記録してくた。
雨の中撮影しカメラもレンズもびしょ濡れだったが何の影響もなく動作をし確実な写真を残してくれた。

春のヤンバルの森の中、ハブの恐怖を感じながら探したリュウキュウウラボシシジミ。
蝶を見つけ歩き出した瞬間に足を滑らせ沢にカメラごと突っ込んでびしょびしょになったが
やはり動くカメラ。

今までフィルムでは撮影出来なかったシーンが楽々と撮影出来る。
そんなカメラに押されて北は北海道、南は沖縄まで様々な蝶を追った。

画素数主義な人が見れば1200万画素のコンデジにも劣るデジカメ、カメラ女子が見ればゴツイ可愛さの欠片もないカメラ、
だが自分にとっては信頼の出来る相棒なのである。

過酷な環境でも正確に動き、記録を行える。それが自分がカメラに求めている物である。
まぁフラグシップ機で撮影したいという見栄も有るがw(小声)

さて購入後5年以上の付き合いであったが、現在は後継機のD4に買い換えた。
やはり新しい物ほど良いと言うのがデジカメ寂しい所で、高感度も画質も向上しているので買い換えざる得ないのである。
あくまでもカメラは『蝶の撮影道具』として見ている。
フィルムなら昔のカメラでも今のフィルムを使えば遜色のない写真が撮れるのに・・・仕方ないね。

D4の初陣は日本最西端の与那国島。10月なのに炎天下の夏の空の下、南国の蝶を追った。
ニコンのカメラの良い所は、随所に新機能が追加されていても基本的なボタン等の配置が初級機からハイエンドまで
同じ所である。なので買い換えても説明書を読まずに使えるのも素晴らしい。
D3譲りの性能に助けられ多くの蝶との出会いを果たすことが出来た。

D4を使っているが、一番印象に残るカメラは?と聞かれたら
間違いなくD3と答えるであろう。それ位自分にとって衝撃的なカメラであった。


千早_D3.jpg
Illust:なかな
posted by なかなP at 02:11| Comment(0) | TrackBack(0) | Pと「このカメラ」