2012年12月12日

No.03 tinoP 「ハッセルブラッド500C/M」

P引退した身ですがw。

ごくごく簡単に説明すると、スウェーデンの正方形の写真が撮れるカメラです。正方形の写真が撮れるんです。そこが重要なんです。

学生時代、私は顕微鏡で撮った写真を毎日毎日、現像・プリントしていまして「写真=めんどくさい作業」でした。そこに友人が色々な写真関係の本を持ってきてくれまして「せっかく現像やプリントできるんだから楽しもうよ!」と趣味の写真の世界に引っ張ってくれたんです。その中のどの本のどの写真を観てだったかは覚えていませんが、正方形の写真に何かピンとくるものがありました。となると、使えるカメラはかなり限定されてくる。その選択肢の中で私が選んだのがこのカメラでした。色々な理由はありましたが、一番の理由は無駄のないすっきりした外観に惚れたからです。

まぁでも学生がちょっとバイトしたところで買えるようなものではなく、中古で手に入れたのが働きだしてからのことです。それからは出勤前に時間を作って撮影して休みの日にレンタル暗室に篭るという毎日でした。買い物ついでに家の近所を撮影したり、わざわざ電車に乗って海に出かけたり。重たいし、フィルムもかさばる(1本で12枚しか撮影できない)のにそれでも常に自分の横にこのカメラがありました。ほんとよっぽど惚れ込んでいたんでしょうね、このカメラに。

初めはきっちり12枚撮影できていたフィルムバックも使ってるうちにガタがきていつの間にか11枚しか撮影できなくなり、シャッターの修理も何度出したことか・・・。いったいどれだけ撮影したのかも覚えていませんが、ダンボール数箱にぎっしり詰まったネガは残っています。

転勤で手軽に使える暗室がなくなったことで、私は写真から遠ざかりました。写真をはっきりと趣味としていた期間は8年間ほどだったと思います。その間、他にもいろんなカメラは使いましたが、このカメラが一番最後に手元に残っていました。それからもしばらくは持っていたのですが・・・いつの間にか箱○やキャプチャー機器、編集ソフトやらに変わっていましたw。

ニコマスでPVを作り始めてからも、どこかこのカメラで撮れる写真が心の隅にあったんだと思います。ずっと私は画面の隅から隅まで線のシャープなPVを作りたいと思っていたところがありました。ですが、この最後の半年位は柔らかな質感のPVが作りたいと思うようになり、実際そのようなPVに仕上げていました。今私がまたこのカメラを手にしたらどういった写真を撮るんだろうか?焼くのだろうか?と自分のことながら気になったりします。


ハッセルブラッド_やよい.jpg
Illust:なかな
posted by なかなP at 22:18| Comment(0) | TrackBack(0) | Pと「このカメラ」
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